2018年10月3日水曜日

利尻富士へ【スタッフの個人通信】


ずいぶん昔の話になるが、利尻富士に登った。20年前(1998年)のことである。
きっかけは、息子の夏休みの思いで作り、と自分自身が行きたかったから。そして、そもそものきっかけは、さらにさかのぼること17年前(1981年)。道北旅行をしているとき、とあるYHに宿泊したときのこと。恒例の夕食後のミーティングで、利尻島へ言ってきたという人の話。
その人の話によると、割合に軽い服装で登って、頂上に立つと360度の視界が開けて・・・、と。
その話を聞いて一度は登ってみたいと思ったところである。
それから月日は流れて、やっと山に登る機会がやってきた。1998年8月のことである。
そして計画をして1ヶ月前に、日帰りで羊蹄山に登り足慣らしをした。
さて、いよいよ利尻へ出発。札幌から利尻島へは、JRの夜行急行「利尻」に乗って稚内へ。
寝台車はあったけれども、稚内に到着後もたもたするといけないので、座席車に乗っていった。
翌朝6時に稚内に到着。到着後すぐに下車して稚内港に歩いて行き、利尻島鴛泊港行きのフェリーに乗船。約2時間船に揺られて利尻島に到着した。
予約しておいた港近くの旅館に、宿泊用の荷物を置かせてもらって、登山準備を整えて旅館を出発した。
旅館から登山口までは、バスの便がないのでタクシーで行った。鴛泊登山コースの登山口までは
約30分で到着。登山口はキャンプ場の中にある。
登山口を出発してしばらくは、樹林の中の一本道を進む。登山道は整備されており、ほぼ迷うことはない。途中、「甘露泉」という湧き水の出ているところを通り、さらに細い登山道を進む。見晴らしは良くない。ややしばらく進んでいくと、前方にくっきりと三角形をした頂が見えてくる。長官山だ。長官山が見えてからはだんだん開けた景色になって、見晴らしが良くなってくるが、だらだらと岩が見えるごつごつとした歩きにくい登りが続く。長官山は、見晴台のようになっているが、まだまだ中間点に過ぎない。ここからそりたったような頂上が見えて、眺めは良い。

長官山付近から頂上方向の眺め





長官山からは、開けたところを一旦下ってからまた登りになる。ここからの傾斜は、かなりきつい斜面になっている。しばらく行くと、沓形コースとの合流点になっていて、ちょっとした休憩場所になっている。ここから先の登りはさらに厳しくなっており、岩がむき出しになっていて、クサリやロープをつたって登るようになっているところもある。頂上に近づくと切り立った断崖や岩肌などの眺めはすばらしい。



頂上付近からの眺め



頂上に着くと祠があり、10畳くらいの広さがある。頂上からは、360度の景観が楽しめる。このときは、一部の方向に雲がかかっていて、全方向は見えなかったが、それでもすばらしかった。
休憩をして下山。下山は登山コースとは別の沓形コースへ行ければさらに良かったのであるが、このときは来た道を折り返すことにした。下山は途中まで下の景色を眺めながらになるので、快適だ。
登山口まで下山してもタクシーはいないので、旅館まで歩いた。トータルで約9時間の行程だった。旅館から送迎バスで新しく出来たという温泉センターへ行って汗を流すことが出来た。
翌日は、午前中のフェリーに乗り、稚内から札幌行きのバスに乗り帰路についた。

by K.K.