最近がんになっても働ける社会という言葉を耳にします。これは、「がんに罹り治療中でも、継続して働ける」という優しい社会にしようということです。
がんの治療は、外科的治療(手術)と化学療法がありますが、特に化学療法は抗がん剤による副作用は辛いものがあるそうです(幸いに私はがんに罹ったことがないので分かりません)。その治療のため、また副作用の辛さから仕事を休みがちになると、仕事の割り振りや予定が狂うなど会社に迷惑が生じ、結果として居ずらくなり退社するようです。
ここ数年がんは死亡原因の第1位です。がんで亡くなられる方は、なんと1年間に37万人もいます。新たにがんと診断される人は86万人、5年以上生存している人は54万人います(統計の年度が違うため数字が合いません)。この54万人は、少ないと思いますか、多いと思いますか?
科学の進歩によって、医療現場も飛躍的に進歩しました。1980年になり、MRIが開発されたり、FCR(富士フィルムの商品名です:X線写真をフィルムではなく、今では常識のデジタル化した)により画像が鮮明になり、診断精度を上げました。バリューム検査、エコー、内視鏡、X線CT、MRIやPET(犬や猫ではありません)等々、人体の細部を鮮明に撮影出来るようになったのです。その結果、がん患者が86万人も発見されるようになったのではないでしょうか。しかも、日本独自の集団検診システムも相まって、早期の小さながんが発見された結果の86万人だと思います。当然、手術技術の向上、新たな手術方法開発や抗がん剤、免疫療法(話題のオプジーボ等)の向上によりがんも治る可能性が高まりました。
その結果、がんに罹った人や治療中の人も増えました。がんから復帰出来る人を社会に受け入れるのは当然のことだと思います。弊社にも持病をもった人がいますが、通常に働いています。雇用の確保、雇用の継続、優しさがモットーと思っています。社外に向けては、「入居者様にも優しい住環境」をご提供することと思っています。
(追記)胃がん検査でバリュームを飲んだことのある人は、あの発泡剤が辛く思っていることでしょう。発泡剤で胃を膨らます方法で成果を上げたのは日本の医師です。また、各種診断機器の開発は日本人の医師や技術者により実用化された物です。
以上経営者ではないPM事業部 稲葉