2018年1月31日水曜日

今年も「さっぽろ雪まつり」の時期がやって来ました【スタッフの個人通信】

今年も「さっぽろ雪まつり」の時期がやって来ました
「私大雪像制作に参加した事あるんです!」
◎はじめに

 昭和25年、当時雪捨場だった大通公園の雪を使用して

地元の高校生らが雪像を作成した事からスタートした

「さっぽろ雪まつり」も、今年で第69回目となりました。

 今や、日本のいや世界の冬季イベントとして定着した

「さっぽろ雪まつり」を楽しみにされている方も多いのでは

と思われます。

そこで、今回「大通会場」で制作される大雪像が完成

するまでを過去の経験から簡単に紹介したいと思います。


1 制作雪像の決定

  正式には、11月、雪まつり実行委員会と関係機関

・団体との協力協定調印後に大雪像案が示されます。


2 準備1 「設計図、模型作成」

  各チームの代表者が実行員会本部(市役所)に集合

  雪で実現可能な造形や実際の作業工程等検討しながら

模型、設計図を作成していきます。

建築物によっては、実際に現地(海外含む)に赴き

詳細にデータを収集して来ます。
 
   設計図作成の様子
CADも使用して具体化していきます。

模型完成(12月初旬)

3 準備2「足場等設置」

大きさ、作業工程等を考慮して

現地での測量に基づき足場を組みます

足場完成(12月末)

4 準備3「雪輸送 土台作成」 
 
   年が明けるといよいよ雪集め、土台作成が始まります。
  雪は不純物(土、木片、融雪剤等)が混入
しない綺麗な雪を求めて真駒内CC、豊平峡
中山峠、当別等から採取、輸送します。 

  
   雪積載の様子
  
   土台作成(1月初旬~中旬)                               雪の使用量は5トントラックで約300~500台分空気を含んだ雪を何度も砕いては     踏み固め、積上げていきます。
 
 雪寝かせ
 積み上げた雪を更に固めるためコンパネで囲んだ後、しばらく寝かせます。
     
5 制作
  
 荒削り~細部削り                       
   
 部品作成
 細かな造形は、予め別部品として作成します。
  
 化粧雪の作成
 最もきれいな雪(中山峠産)は仕上げ用の雪として
水と練り上げ、正に化粧の如く表面にメイクを施して
いきます。
貼り付け 細部仕上げ
最後は素手で各部を磨きます。
手の体温で表面が解け、つるつるピカピカに仕上がります。
このためハンドクリームとカイロは必需品なのです。
また、日中気温が高いと夜間作業となる場合があります。

6 完成・引き渡し
  
 完成後も引き渡しまで細部補修を繰り返します。

7 アフターケア
  各製作チームは、実行員会に引渡して終了ではありません。
  「雪まつり」期間中に一度大規模補修が夜間に行われる他
  天候等の状態により緊急補修やシート掛けを行うため
  各チーム1名が交代で毎日会場に常駐しています。

◎ 最後に
  「雪まつり」期間中は大勢の方々が見学に来られます。
  特に日中は、見物客の数に圧倒されゆっくり鑑賞する
  どころではないでしょう。
  そこで、お勧めは雪像引渡式前の足場が撤去された
直後の会場横からの見学です。
また、夜8時頃になると人も多少減少しますので
  ライトアップされた雪像を比較的ゆっくり鑑賞でき
ますよ。




PM事業部