2015年10月22日木曜日

何と! 週末の西野神社はタイ人観光客でいっぱい?【個人通信】

円安などの影響によって北海道を訪れる外国人観光客が年々増えています。中国人の爆来、爆買いニュースにもそれほど驚かなくなりましたが、先週末、わが家近くの西野神社で大勢のタイ人と遭遇し、こんなところにも訪日外国人? しかもタイ人? とびっくり。



そこでいろいろ調べてみると、外国人来道者の数は、2012年度が約79万人であったのに対し、2014年度は約154万人と、約1.9倍、何と75万人も増えています。
特にアジア人、その中でもタイの伸び率が非常に目立っていて、
2011年度は9,700人しかいなかったタイ人が、2012年度には37,000人と約3.8倍、2014年度には128,300人と2011年度から13倍以上も増えているのです(道観光局)。

ではなぜこんなにも北海道でタイの訪日客が増えているのでしょうか。

そのわけ(1)
なんといっても「雪」!                                           
タイは一年の平均気温が約29度と、一年中暑い季節が続き、雪とは無縁の世界にあります。そのようなタイの人からしたら、北海道の雪景色はまさに異世界なのです。



そのわけ(2) 
新千歳-バンコク間の直行便が開通         
2012年の10月より新千歳‐バンコク間の直行便が開通しています。これによって交通の便が整ったのも大きく影響しているでしょう。暑さにもだえるタイ人は北海道へ、寒さに震える北海道民はタイへ、ということでしょう。     
                           



そのわけ(3) 
タイ人に対するビザの免除日本では20137月より、タイやマレーシアなどの東南アジア5ヶ国に対して、旅行など短期滞在を目的とした訪日客に対してビザを免除しています。直行便の開通に加えて、北海道を旅行するハードルがグクッと低くなっています。 
                                
新千歳-バンコクの直行便が整い、ビザも免除されたら、あとは憧れの雪景色を見に行くだけ。
これが北海道にやってくるタイ人が急増している要因でしょう。そう言えば、エッセ本社近くの道庁赤レンガ付近にも、早朝時々ですが、タイ人らしき集団がジョギングをしているのを見かけます。




調べるうちに面白いデータ比較を見つけました。入国空港別の外国人観光客による消費単価です。新千歳空港から入国する訪日外国人の消費単価は約70,000円。他の空港に比べて低い水準になっています。この背景には
(1)            旅行一回あたりの宿泊日数が短いこと
(2)            個人客の割合が低いこと
(3)            支出額のうち買い物代について単価の低い菓子類の構成比が高いことが挙げられるそうです。


入国空港別の外国人観光客の消費単価


また、関東との消費額に占める品目別の割合比較を見ると、北海道では菓子類のみやげ物の種類が充実していることもあり、単価の低い菓子類の構成比が高い一方、消費額の大きい関東では単価の高いカメラ・時計や電気製品の構成比が高くなっています。




外国人観光客の消費額に占める品目別の割合




 旅先で、どんなに美しい景色やどんなに美味しい食べ物に出会っても、時間の経過とともに忘れてしまいますが、その土地の人々から受けた優しさ、思いやりは、一生忘れられない記憶として残ると言います。私たちもその意識で訪日外国人に接することが出来れば、道内観光の外国人リピーターがどんどん増えていくことでしょう。





(平塚 彰)