2018年1月9日火曜日

「弁証法」を用いて時代の先を読む【株式会社エッセ・社長の400字エッセイ】

ドイツの哲学者、ヘーゲルの「弁証法」は誰でも聞いたことがある。しかし、その内容を深く学んでいる人は少ない。

高校2年の倫理・社会の時間。グループに分かれカント、デカルト、キルケゴールなど哲学者について調べて発表する。我々のグループはゲオルク・ヘーゲル。6人で議論し徹底的に調べ上げた。アウフヘーベン。日本語で「止揚」と書く。小池百合子都知事がスピーチで多用し、昨年の流行語大賞にノミネートされた言葉だ。

弁証法には、否定の否定による発展の法則、事物の螺旋的発展の法則、矛盾の止揚による発展の法則など、今の世の中でも役に立つ思想、考え方が多い。

例えばネット証券。従来の対面での情報サービスを否定し、ネットでの株の売買に特化し売買手数料を安くして急成長した(第一の否定)。しかし多くのネット証券が乱立し、売買手数料は極限にまで低下して価格破壊。他社との差別化は、安価な売買手数料ではなく(第二の否定)、再び顧客に対する高付加価値の情報サービスとなる(最近、投信の窓口など投資コンサルのCMが多い)。ヘーゲルの弁証法に言う「物事は否定の否定により発展する」との法則にほかならない。

陰陽五行に言う混沌とした戊戌(ぼじゅつ)の平成30年。今年はいろいろな思想、考え方を活用し、先回りして時代を読む力を備えたい。